大学・研究所での学術研究に対する名古屋議定書/ABS対応のスペシャリスト

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質問

1993年以前から市販され、製品化されている生物由来毒素を研究で利用する場合の対応。

回答

生物由来毒素が遺伝資源の範囲に入るということが名古屋議定書で決められ、名古屋議定書が2014年に発効したので、それ以降について有効である。しかし、日本国内での利用は日本が名古屋議定書に批准していないため、理論的には現在日本国内では遺伝資源ではない。しかし、日本は名古屋議定書にすでに署名している(同意している)ので、全く名古屋議定書を無視することは若干問題と考える。少なくとも認識を持つことは必要である。
日本の国内措置はまだ決まっていないので、日本国内においては名古屋議定書の遵守・監視措置義務はない。しかし、ルールがないときこそ自己責任で自主的に判断し、自己遵守すべきであると考える。遵守とは利用者が指図されたからするのではなく、自主的に必要と判断したことを行うことであると考える。
日本は利用国として1993年以前に入手したものには条約の規定が及ばないと主張している。資源国はもとより、欧州でもそうではないと考える国、組織があるので、欧州の研究者と共同研究などするときは注意が必要である。
名古屋議定書では、相手国の法令を遵守することが利用者に求められている。相手国が生物由来毒素の誘導体は遺伝資源に入り、PIC/MATが必要であると法令で決めていれば、利用者はそれに従う義務がある。名古屋議定書が発効した以上、これを守ることが利用者である日本人の社会的責任と言える。
1993年以前から研究目的で市販されている生物由来毒素を研究目的で利用することは、販売目的と利用目的が一致している限り、すでに権利は消滅していると考えられている。コモディティの考え方といわれている。したがって、1993年以前、以後に係わらず、市販されている研究目的の生物由来毒素を研究目的に利用する限り権利は消滅していると考える。ただし、販売目的と研究目的が異なる、例えばより活性の高い毒素に改変する研究に利用すると目的は一致しないので、問題が生じる可能性がある。
市販している試薬会社がどのような対応を行ってきたか、これから行うかによって異なりますが、基本的には研究者に何か問題が及ぶことはほとんどないと考える。

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