大学・研究所での学術研究に対する名古屋議定書/ABS対応のスペシャリスト

faq027

質問

生物多様性条約発効以前に入手した遺伝資源を育種に使いたい。起源国は入手した保存国とは異なる。保存国の機関では厳しい第三者移転禁止条項がある。
起源国から許可を取るべきか、保存機関から許可を取るべきか?

回答

生物多様性条約はその条約が発効した後にしか効力を及ぼさないので、1993年12月以前に海外から移動した遺伝資源はABSの対象ではない。したがってPICは必要ではない。しかし生物多様性条約発効以前に入手したという証拠書類を保存することが重要である。相手とやり取りした手紙等でも問題ない。あるいは生物多様性条約発効以前に入手したという記述のある文献でもよい。
もしMTAなど保存機関との契約書が残っていないか確認し、もし残っている場合、条約の効力とは別に契約の効力期間が現在に及ばないことを確認する必要がある。保存機関が起源国との関係について責任を取る立場にあるので、日本の利用者は、保存機関との契約書に記載がない限り、起源国に対して何もすることはないと考えられる。
保存機関との契約書がないなどの場合、計画している育種について保存機関と相談するのが賢明である。学術研究で金銭的利益が生まない限り、保存機関の理解は得られるものと考えられる。金銭的利益を生む可能性のある場合、ある程度の利益配分契約の可能性を議論する必要があると考えられる。

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