大学・研究所での学術研究に対する名古屋議定書/ABS対応のスペシャリスト

faq038

質問

遺伝子導入作物の種子、在来品種の種子などを研究目的で移転させているが、まだ標準素材移転契約が不十分である。研究用のMTAを作成したい。

回答

生物多様性条約は複雑なうえに、明確でない部分があるので、対応するのに注意が必要である。しかし生物多様性条約は学術研究と非常に深くかかわっているので、大学で生物資源あるいは遺伝資源を取り扱っている研究者の方にはぜひ内容を承知していただきたい。
学術機関が海外の研究者あるいは保存機関と遺伝資源をやり取りするのはMTAを使うのが標準的である。またMTAでなくとも、研究に対する覚書、アクセス許可契約、共同研究契約、ライセンス契約などのいろいろな形式があります。研究の形態によって使い分けることも必要です。
遺伝資源の移転だけではないが、資源国の遺伝資源にアクセスするには政府の認可と提供者との契約が必ず必要である。遺伝資源の輸出も同様である。アクセス規則は資源国によってさまざまで、全く規則がない国も多数ある。したがって、アクセスする資源国によって対応を変える必要がある。
品目によっても規則と対応が異なる。いくつかの作物は食料農業植物遺伝資源条約(ITPGR-FA)という条約のルールに従って移動させる。どのような作物が移動可能かは作物リストで公表されている。ITPGR-FAのルールで移動した作物は生物多様性条約の例外とみなされる。ただし、ITPGR-FAを批准していない国も多数あるので、作物であっても生物多様性条約のルールで契約する事態も生じる。
このように作物の場合、異なった2つのルールがあるので、どちらに該当するのか見極めることが重要である。ITPGR-FAには標準素材移転契約があるので便利であるが、生物多様性条約は、上記で述べた素材移転契約で契約することになる。

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