国立遺伝学研究所 産学連携・知的財産室

ご挨拶

いかに研究所から生まれた研究成果を活かす方策を考え、実行するか?

知財立国、科学技術立国の実現に向かい、世界的潮流の下、国家の生き残りを賭けたイノベーション創出の国際競争がさらに激しくなっています。

その中で、ライフサイエンスの基盤研究の強化は、科学の発展と絶えざるイノベーションの創出に必要不可欠であるのは言うまでもありません。 遺伝研の知的財産の発掘、保護、活用を行うのが、産学連携・知的財産室のミッションです。知的財産という言葉から、特許のみを想像しがちですが、知的財産は人の英知から生まれたものであり、その意味を考えたときに研究所で創造される研究成果すべてが知的財産であります。 すなわち、産学連携・知的財産室のミッションは、いかに研究所から生まれた研究成果を活かす方策を考え、実行するかということになります。科学技術のシーズをあるときは特許出願し、またあるときは、有体物として資産管理を行い適切に移転する、あるいは寄託を受ける。そして、基礎研究から応用研究、実用研究をすばやく結びつけることと共に、基礎研究自身をいかに進めやすくする体制確立が重要であります。

そのような状況下、「ライフサイエンスの基礎研究に適した知的財産マネジメントとは?」「リサーチツール・研究成果有体物の取扱いをどのようにするのが適切か?」「生物情報・データーベースを、知財としてどのように取り扱えばいいのか?」といった事項が現在の課題です。

産学連携・知的財産室の任務
・遺伝研の研究成果の情報発信
・研究成果から生まれる知的財産の具体化
・渉外、法務およびリスクマネジメント
・産学官連携による科学技術の応用・実用化

産学連携・知的財産室では遺伝研の知を大学・社会に伝達する体制を充実することを当面の目標とし、研究所から生まれた研究成果を活かす方策を考え・実行するかを検討しながら、遺伝研の研究成果からのイノベーション創成を目指すことで、基礎科学の進歩に貢献することを使命と考えています。

産学連携・知的財産室室長:鈴木 睦昭