国立遺伝学研究所 リサーチ&イノベーション・ブリッジセンター 産学連携・知的財産室

発明の権利化について

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【審査請求について】
審査請求をされた発明については、特許庁の審査官による審査が行われます。
この審査では、その発明が特許をとるにあたり必要条件を満たしているかどうか(特許査定を出すにあたりそれを拒絶する理由がないかどうか)を調べます。
「必要条件」とは以下の7点です。
  • 自然法則を利用した技術思想か
  • 産業上利用できるか
  • 出願前にその技術思想はなかったか
  • 当業者(その技術分野のことを理解している人)が容易に発明をすることができたものでないか
  • 他人よりも早く出願したか
  • 公序良俗に違反していないか
  • 明細書の記載は規程どおりか

審査の結果、これらの条件を満たしている場合は「特許査定」となり、特許料を納付すれば登録となります。条件に満たしていない場合は、特許庁より出願人あてに「拒絶理由通知書」が発行されます。
「拒絶理由」とタイトルがなされていると、発行された時点で権利化は無理なのではないか?と思われてしまいがちですが、「拒絶理由通知」が発行されたとしても、きちんと内容に対して補正や、また答弁書などを60日以内に提出して対応をすれば、特許査定となるケースは多いです。
その一方で、補正手続き等を行っても審査官による拒絶理由が改善されない場合は、最終的に「最終拒絶理由通知書」が特許庁より発行されます。この最終拒絶理由通知書についての補正手続きでも拒絶理由が改善されない場合は、「拒絶査定」を受けることになります。
拒絶査定に対しては、「拒絶査定不服審判」を請求することができます。この審判の結果、拒絶する理由が見当たらず特許査定、となる場合もありますし、拒絶理由があると判断された場合は請求棄却審決となります。

【海外出願について】
~国際出願から各国への移行、権利化までの流れ~
出願方法
国際出願には3種類の方法があります。出願を希望する国へ直接手続きを行う「直接出願」方法、特許協力条約(PCT)に基づき出願をする「PCT出願」方法、パリ条約の優先権を主張してその国に出願をする「パリルート出願」方法です。
それぞれの出願方法にはメリット、デメリットがありますので、出願を希望する発明の内容等も含め、出願前には知財室から相談をさせていただく予定です。
また、出願方法により権利化に至るまでの手続き方法が若干異なりますのでご了承ください。
【JST外国特許出願支援制度について】
PCT出願、各国移行出願のうち、JSTによる調査・審議を受けて採択された出願については、JST外国特許出願支援制度を利用することができます。
この制度では、PCT 出願費用・各国移行出願費用のうち、権利化までに必要な費用の支援が受けられます。

より詳細な説明が必要の場合は、産学連携・知的財産室(E-mail:chizai@nig.ac.jp)までご連絡ください。